2026年2月27日金曜日

「俺たちの旅」と和製フォークの終焉。



BS日テレで「俺たちの旅」を再放送していた。なんと、全46話(!)
当初は2クール(半年)放映予定だったが、高視聴率のため延長されたという。

46話は長い(汗)後半は消化試合の様相を呈してる。
1日1話うだうだ、なんとか身終えた(笑


当時は途中から見てみて、早めに離脱してしまったようだ。
共同生活をする3人の関係がいまいちよく分かってなかった。

中村雅俊はなぜコースケと呼ばれたりカースケと呼ばれるのか?
田中健はなぜオメダと呼ばれるのか?
津坂まさあき(秋野太作)はカースケから先輩、グズ六とも呼ばれる。

岡田奈々は中村雅俊の妹役だと思っていたが、田中健の妹という設定だった。






<あらすじ>

津村浩介(中村雅俊)は三流私大、修学院大学バスケ部のキャプテン。
あだ名のカースケは、短気で瞬間湯沸器のようににすぐカーッとなるから
就職活動はせず、バスケに打ちこみ、アルバイトで汗をかき、その日を楽しく
生きればいい、という信条。

彼に想いを寄せるバスケ部のマネージャー、洋子(金沢碧)は心配するが
意に介しない。



↑修学院大学は津田塾大学 小平キャンパスで撮影された。



バスケ部の同輩、中谷隆夫(田中健)は真面目で心優しいが、要領が悪い。
「俺は駄目な男だ」とすぐ落ち込むからダメ男の逆読みでオメダと呼ばれる
なんとか就職するが、理不尽な営業方針や人間関係に耐えられず退職。

真弓(岡田奈々)はオメダの妹。カースケに淡い恋心を抱いている。

熊沢伸六(秋野太作)はカースケと同郷で小学校の先輩。
グズグズして煮え切らない性格からグズ六
早稲田を卒業し就職するが、どこも長続きしない。



カースケとオメダは6畳古アパートで貧乏生活し、既婚のグズ六も入り浸る。
隣室の浪人生ワカメと3人は共同で「なんとかする会社」を立ち上げる。
どぶさらい、工事現場の手伝い、家事代行・・・縛られない生活を目指す。






<「俺たちの旅」が人気番組で、いまだにファンが多いのはなぜ?>

1.等身大の大学生の生活を描いたこと
2.吉祥寺・井の頭公園という舞台装置
3.中村雅俊のキャラクターとファッション
4.小椋佳の文学的な作風の曲(歌:中村雅俊)




<1.等身大の大学生の生活を描いたこと>

「俺たちの旅」は主演:中村雅俊ありきでスタートしたらしい。





日テレの岡田晋吉プロデューサーは、中村雅俊から学生時代の生活のエピソー
ドを聞いたことをきっかけに、「大学生の青春ものをやろう」と提案する。 

当時は青春ドラマといえば高校生(年齢的に無理のある俳優が演じていた)で、
友情と根性とスポーツと恋。テーマもストーリーも定型化してた。

岡田晋吉自身も「青春とはなんだ」など、高校生の青春ドラマを手がけてき
プロデューサーである。
脚本の鎌田敏夫(1)は「大学生は純真さも無いし当たらない」と反対した。






主演の3人は最初、中村雅俊と村野武範、水谷豊を想定。出演を打診していた。
中村が主題歌を歌うと知ると水谷が辞退し、田中健に変更になる。

村野は「青春ものは卒業し大人の役者に向けて飛躍する時期」と辞退した。
秋野太作(当時は津坂まさあき)に決まったのは撮入のわずか3日前。
「台本読んでみたら面白いと思った」ので承諾したという。




高度成長期神話が崩壊し、就職氷河期とも言われた時代。
就職戦線の道は険しく、特に二流・三流大学で出身者は門前払いされる。(2)
社会人になる前にエリートとドロップアウトという格差が生まれていた



↑既に高層ビルが聳え立つ新宿西口は「威圧感のある社会」を象徴していた。



シラケ世代と呼ばれた多くの大学生は、社会人になっても不条理な社会の慣習
や人間関係に縛られることに馴染めない。組織から脱落する者も多かった。

3人の落ちこぼれたちの友情物語はそんな背景を舞台としている。





 
<2.吉祥寺・井の頭公園という舞台装置>

吉祥寺(3)を主舞台に選んだのは脚本の鎌田敏夫だったらしい。
東京都下の学生に人気の吉祥寺は、このドラマの影響で全国区になった

後にドラマ「愛していると言ってくれ」(1995年 脚本:北川悦吏子)でも、
主演の豊川悦司のアトリエは閑静な井の頭公園近くとして描かれている。



筆者は吉祥寺っ子だったので、サンロード、ダイヤ街、ハモニカ横丁、F&F
(伊勢丹新館)やコスモビル、奥に東急百貨店が見える元町通り、喫茶MOO、
など1975-1976年当時の吉祥寺が懐かしく、たまらなく愛おしい



↑当時、Taka-Qの前でロケ中の中村雅俊を見ました。



井の頭公園は、噴水に面したベンチ、ステージ、弁天橋、七井橋から見える
メゾン井の頭(建設当時は景観を損ねると住民が大反対)、井の頭線の路線
橋下、井の頭公園駅に通じる小さな階段・・・・とにかく懐かしい。





グズ六は婚約者、紀子(上村香子)さん宅の離れに下宿している。(4)
カースケとオメダは近くの木賃アパート「たちばな荘」を借りて同居し出す。

階下は大衆食堂「お食事いろは」。貧乏なカースケたちはツケで食べている。
グズ六も頻繁にアパートに入り浸る。新婚の紀子さんも洋子も遊びに来る。(5)









<3.中村雅俊のキャラクターとファッション>

カースケ(中村雅俊)のジーンズで下駄履きというスタイルアルバイトばかり
やっているという設定は、ほぼ大学生時代の中村そのままであった。(6)

中村雅俊によると撮影現場に行くと衣装は「そのままでいい」と言われ、私服
で撮影に入ったという。オメダ役の田中健も同様であった。(7)

ジーンズで下駄履き!(8)
早稲田ならともかく、中村の母校の慶應ではレアな存在?だったかもしれない。





番組前半で彼がよく履いているベルボトムは精巧なパッチワークが施されていて、
街のジーンズショップで作ってもらったレベルではない。
セットアップでデニムのパッチワーク・テーラードジャケットも一緒に着てるの
で、メーカー品またはブティックのオリジナルでそれなりに高価だったと思う。


また中村雅俊は米軍放出品を好んで着ている。背が高いのでよく似合っていた。
M-65フィールドジャケット、M51モッズパーカー(後に「踊る大捜査線」の青島
刑事のトレードマークになる)、ユーティリティシャツOG-107、トレンチコート
ジャングル・ファティーグジャケットなど。






<4.小椋佳による文学的な作風の曲>

ナレーションを廃し、若者たちの心理描写を音楽と歌によって表現しよう、
という新しい演出方法が採用された。
若者と音楽が切っても切れない関係にある世相を反映した結果らしい。

特に中村雅俊が歌ったオープニング曲「俺たちの旅」とエンディング曲「ただ
お前がいい」は、いずれも作詞・作曲が小椋佳

吉祥寺の街、井の頭公園、自由に生きる3人とこの2曲は見事に一体化してた。






俺たちの旅 - 中村雅俊


 「夢の夕陽はコバルト色の空と海 交わってただ遠い果て
  輝いたという記憶だけで ほんの小さな一番星に
  追われて消えるものなのです」






ただお前がいい - 中村雅俊


 「わずらわしさに投げた小石の放物線の軌跡の上で 
  通り過ぎてきた青春のかけらが飛び跳ねて見えた」







小椋佳の曲はどこか知的で文学的で内省的な世界観が描かれる
私生活の匂いぷんぷんの和製フォークと一線を画すと感じた人は多いはずだ。







2曲とも演奏はトランザム(10)が担当。
劇中のインストゥルメンタルもすべてトランザムによる演奏である。
チト河内のバンドでフォーク系のバックバンドをやることが多かった。



ユーミンのMISSLIMが発表されたのが1974年、COBALT HOURが1975年。
日本の音楽はフォークや伝統的歌謡曲から、より都会的で洋楽的なニューミュ
ージックやシティ・ポップへと急速に変化していく。

四畳半フォークで歌われたつつましやかな「私生活の断片」、孤独や陰鬱さ
を感じさせる私小説的情景は違和感がある
それより「リッチでオシャレな都会的生活」を良しとする風潮が強くなった。





そんな過渡期にドラマ「俺たちの旅」が放送され中村雅俊が歌う2曲が流れた。
小椋佳の曲であったことは、オワコンのフォークとは一線を画し、「哲学的な
人生観を歌った知的な音楽」であることをアピールできた

1975〜1976年でまだ金がなく、就職もうまく行かず、カッコ悪いけど楽しく
生きてる3人のテーマソングとして、一昔前のフォークじゃ湿っぽすぎて悲惨、
かといってシティポップは似合わない。
今思えば、小椋佳の曲は彼らへの賛歌としてちょうど良かったのかもしれない。







劇中で1度だけ、中村雅俊が弾き語りで「ふれあい」を歌うシーンがあった。
アルペジオでクリシェの部分もしっかりしてたし、合間にオブリも入れていて、
ギターの腕前はなかなか上手い。

長年このドラマでヒットした曲かと思っていたが、そうではなかった。
前年に「われら青春!」の主役を務めた際、番組挿入歌の「ふれあい」を中村
本人が歌い100万枚を超える大ヒットを記録したらしい。
(作詞:山川啓介、作曲:いずみたく)








<「俺たちの旅」で制作側が言いたかったこと>

「俺たちの旅」には落ちこぼれ大学生のユートピアみたいな世界観がある。
友情と青春群像を活写し、生きることの意味、悩み、喜びについて問いかける



↑太宰治も愛した中央線の三鷹跨線橋。3人が話し合う際に使われた。
(2年前に老朽化のため撤去されたそうだ)




番組の最後に毎回、相田みつをの詩書っぽい格言?が入るので驚いた。
「男は・・・」「青春とは・・・」とか。完全に男目線の昭和の男のロマン
今見ると違和感ありありだ。若い人はどう感じるんだろう?







中村雅俊は最初に台本を見せてもらった時に「ドラマがない。どういう話なんで
すか」と岡田プロデューサーに伝えたという。
大学生の話ではっきりしたストーリーもなく、会話と音楽で進行するためだ。

そこで脚本家の鎌田敏夫が、各エピソードの最後に締めの言葉を入れるという
演出を加えることにしたらしい。




<その後の「俺たちの旅」>

本放送開始(1975年)の10年後(1985年)、20年後(1995年)、約30年後
(2003年)に、主人公3人や周囲の人々のその後を描いた続編がそれぞれ単発
の特番として放映された。(3作とも鎌田敏夫脚本・斎藤光正監督のコンビ)

『俺たちの旅 十年目の再会」(1985年9月)
「俺たちの旅 二十年目の選択」(1995年9月)
「俺たちの旅 30年SP 三十年目の運命」(2003年12月)






“俺旅”を一気に予習&復習!


当然のことながら年々みんな歳をとっていくわけで。
こういう展開はどうなんだろうという部分もあったけど、三十年目まで見て
よかったという気がした。



1985年はまだ駅や電車や井の頭公園や街並みも昔の面影を残している。
ただし1985年以降は吉祥寺の街並みが使われなくなった
たぶん許可が降りなかったのだろう。武蔵野市は住民パワーが強い。

というか、1975年頃は許可なしで勝手に撮っちゃえ〜のノリだったのだ。(11)
冒頭のサンロードでの肩車も、歌舞伎町コマ劇場前の噴水池乱入もそうだ。



↑吉祥寺サンロードの一番奥(比較的、人通りが少ない)で撮影された。



「四十年目」はシリーズ通して監督を務めた斎藤光正(12)の他界で実現せず。
先月「五十年目の俺たちの旅」と題して中村雅俊監督作として映画化された。
BS日テレで過去のシリーズが再放送されたのは、映画のPRでもあったようだ。




 
3人も70代。当時「俺たちの旅」を見ていた人たちも70歳前後だろう。
50年の歳月が流れたのだ。
今も根強い人気でロケ地巡礼とかイベントが行われているというから驚きだ。
「伝説のドラマ」「人生が変わった」という人もいるそうだ。


  

↑撮影に使われた世田谷区岡本3丁目の富士見坂。石壁が変わった。


<脚注>

2026年2月2日月曜日

UKネオソウルの歌姫 オリヴィア・ディーンを聴きながら。




オリヴィア・ディーンを聴きながら(1)書いている。

昨年から彼女の歌を聴くようになった。Diveが好きで何度もリピートしてる。
体が自然に横揺れのリズムを取ってしまう。聴き心地がいい。

海岸通りを車で走りながら聴いたら気持ちいいだろうなー。
温かい季節なら、片手を出して風を感じながら。





Olivia Dean - Dive



1960年代のソウル1980年代のブラック・コンテンポラリーを思わせる。
ジャズ、サンバ、ボサノヴァのグルーヴや温かみがあるサウンドも感じる。
それらに2020年代のUKポップが絶妙にブレンドされているのだ。

彼女の歌はどこかノスタルジックでありながらモダンでもある。
UKネオソウルと呼ばれることも多い。


 



オリヴィア・ディーンの歌声は、肩の力がふっと抜けるような軽やかさと、
芯のある強さ、のびやかで豊かな響きが同居していて耳馴染みがいい。

声を張り上げることなく自然体で歌うだけで充分な音量(2)が出るのだろう。
スモーキーなファルセット、エキゾチックでシックなスタイルはちょっと
1980年代のシャーデーを彷彿させる。






<Diveの歌詞>

歌詞は新らしい恋への期待感、何かが始まりそうな胸の高鳴り、相手を信頼
して身を委ねる大人の女性の決意が感じられる。



Dive - Olivia Dean 対訳:イエロードッグ
(今回はAIに手伝ってもらいました。Thanks! Google Gemini)

It isn't working I'm a tidal wave of question marks
And you're just surfing Leaning into me like it's an art
うまくいかないの 私の心は疑問符の波に飲み込まれそうなのに 
あなたはただその波を乗りこなす 芸術的にぴったり 私に身を寄せてくる

It's so crazy Lately you just understand my feelings 
Make me see I'm capable and fine
And feeling beautified Tonight, I'm ready to dive
すごいよね 最近のあなた 私の気持ちをちゃんと分かってくれる
何でもできそう、大丈夫って思わせてくれるの 
心が洗われて今夜はキレイになった気分  
わたし 飛び込む準備ができてるわ

Maybe it's the loving in your eyes (I'm here, see through)
Maybe it's the magic in the wine (I'm feeling loose)
Maybe it's the fact that every time I fall, I lose it all
But you got me from my head to my feet
And I'm ready to dive

あなたの瞳に愛が宿っているからかな(私はここよ、よく見て) 
ワインの魔法が効いているせいかしら(いい感じに酔ってるの) 
恋に落ちるたびに 何もかも失ってきたからかもしれない 
でもあなたは私のこと ぜーんぶ分かってるよね
だから わたし 飛び込む準備ができてるの







<Diveのコード進行>

オリヴィア・ディーンがピアノを弾きながらDiveを歌うヴァージョンがある。


Olivia Dean - Dive (Acoustic)


公式録音とはまた一味違うすっぴんの良さ、という印象。
これを聴くと、キャロル・キングの影響を受けてるのかな?と思う。






コードを耳コピで拾ってみた。キーFで演奏されている
(公式録音はキーG ※後述)



コード進行はきわめてシンプル。
Aメロ〜Bメロとコーラス部(サビ)のコード進行はほとんど同じ。

maj7やm7の多用で、都会的で洗練された大人の女性の恋に揺れる気持ち
うまく表現している。

特筆すべきは、I'm ready to diveのB♭m7→Gm9/C(赤字の箇所)
ここだけB♭maj7ではなく、マイナーコードのB♭m7に置き換わっている。(3)
一瞬だけムードが変わり、ふっと切なさを感じさせる。

次のGm9/Cは二層構造の分数コード。(4)
上のGm9は次に来るB♭maj7と構成音が似てるので繋げやすい。
一方、下(ベース)のCはキーのFに帰結しやすい。





[Verse 1]

B♭maj7
It isn't working
F maj7
I'm a tidal wave of question marks
B♭maj7
And you're just surfing
F maj7
Leaning into me like it's an art

[Pre-Chorus]
        Am7
It's so crazy
Dm7             Gm7
Lately you just understand my feelings
Am7     Dm7     Gm7
Make me see I'm capable and fine
    Am7     Dm7     
And feeling beautified  
Gm7                        B♭m7     Gm9/C
Tonight, I'm ready to dive

[Chorus]
                              B♭maj7                            F maj7
Maybe it's the loving in your eyes (I'm here, see through)
                            B♭maj7                        F maj7
Maybe it's the magic in the wine (I'm feeling loose)
                               Am7    Dm7     Gm7
Maybe it's the fact that every time I fall, I lose it all
            B♭m7                      Gm9/C
But you got me from my head to my feet
                         B♭maj7   Fmaj7    B♭maj7   
And I'm ready to dive






尚、公式音源はキーがG。
ピアノ弾き語りのデモやライヴではキーFで演奏されている。

キーFが彼女が余裕を持って歌いやすいキーなのだろう。
公式音源をGに上げたのは、ポジティブな印象(明るく、軽く、活発、
開放的)を出すためではないだろうか。(5)




<異例の速さでリスナーを魅了したオリヴィア・ディーン>

オリヴィア・ディーンは1999年ロンドン生まれの女性シンガー。
ジャマイカ系ガイアナ人の母とイギリス人の父との間に生まれた。

母親はR&Bが好きで、ローリン・ヒルなどネオソウルもよく聴いていた。
父親はレゲエやキャロル・キングなどを愛聴していたという。

8歳からゴスペル合唱団で歌い、芸術系のブリットスクールを卒業。





デビュー後、Spotifyの月間リスナー数は2,500万人を突破。
グラストンベリーなど世界的フェスに出演し、着実にキャリアを重ねてきた。

サム・フェンダーとはコラボ曲を発表し、サブリナ・カーペンターのツアー
ではオープニングアクトに選ばれ、アーティストたちからも高い評価を得る。

日本でもサマーソニック2024へ初出演、東京での単独公演を実現させた。






2023年のデビューアルバム「Messy」がマーキュリー賞にノミネートされる。
Diveは本アルバム収録曲で、 恋に落ちる瞬間の不安と高揚感を歌ったオリヴィ
ア・ディーンを象徴する一曲でもある。

2025年の2ndアルバム「The Art Of Loving」は全英で初登場1位を記録。
アルバムからシングルカットされたMan I Need(6)は英国、オランダ、オース
トラリアなど7か国で1位を獲得。
アメリカでも最高4位を獲得し、グラミー最優秀新人賞にノミネートされた。
                   ↓
      2/2追記)グラミー2026 最優秀新人賞受賞決定!🥂🍻








<オリヴィア・ディーンのライヴ・パフォーマンス>

オリヴィア・ディーンのライヴ・パフォーマンスは定評がある。

Olivia Dean - Dive (Later... with Jools Holland)






2026年4月〜6月にロンドンのO2アリーナ(収容人数2万人)で4公演を行うこと
発表された。
オリヴィア・ディーンにとってはキャリアの大きな節目であり夢の達成でもある。
世界で最も有名なアリーナの一つでヘッドライナーを務めるのだ。
4夜公演はすべて完売。2夜公演が追加された。





次は北米ツアーだろうか。日本には来るのだろうか。
ブルーノート東京やビルボードライブ東京のような小会場で見れたら最高だが。
ドームは勘弁してほしい。せめて東京国際フォーラムくらいなら・・・無理か。
グラミー最優秀新人賞だもんね。アリーナ級アーティストになっちゃった。




<映像作品での使用>

DiveはNetflixのドラマ「ハートストッパー」で使用されている。
ドラマ「セックス&ザ・シティ」の新章ではThe Hardest Partが使用された。
オリヴィアは映画「ブリジット・ジョーンズの日記」最新版のために新曲、It 
Isn’t Perfect, But It Might Beを提供している。






<ファッション界も注目>

豊かな文化的背景を反映させた楽曲で今の女性のリアルを表現していること、
若者に支持されていること、知名度が上がり確固たる存在になっていること。

そして、このビジュである。カッコいい!何を着てもサマになる。
ファッション業界が放っておくわけがない。





シャネルは1stアルバム発売前にオリヴィアをアンバサダーに早々と指名。
アディダスはオリヴィアとコラボしたカプセルコレクションを発表。
バーバリーのフレグランス「Her」のキャンペーンモデルにも就任している。

ヴォーグ・シンガポールは2024年に、ヴォーグ・オーストラリアは2025年
にオリヴィア・ディーンをカバーガールに起用。
それぞれファッション特集やインタビューが掲載された。








<なぜオリヴィア・ディーンは人々を惹きつけるのだろう?>

まず楽曲の圧倒的な入りやすさ歌詞の共感しやすさ
自然体の歌声の耳馴染みのよさもある。

シンプルなバンド編成とアレンジ(過剰なプレイはしない)でありながら、
ホーンセクションも加えリッチなサウンドである点も好感が持てる。

そして何よりも、ヴィンテージ感のあるソウルミュージックに現代的なUKポップ
をブレンドした新らしいスタイルが、新鮮で今の気分をうまく掴んだのだろう。
つまり懐かしさ(レトロ)と新しさ(モダン)の組み合わせが巧かった。





こうしたモダンなモータウン解釈、ネオソウルという音楽に再構築して聴かせる
のも、リミックス(7)と言えるかもしれない。

往年のモータウンやスタックス、アトランティックのコテコテの油ギッシュな
ソウルミュージックやR&Bは熱心なファンには受けるが、マーケットは限定的。

オリヴィア・ディーンをきっかけに(ルーツ探求みたいな感じで)シュレルズ、
アレサ・フランクリン、マーヴィン・ゲイ、ダニー・ハザウェイ、シュープリー
ムスを聴く若い人が出て来るなら、古いソウル・ファンも歓迎するだろう。






Olivia Dean - The Hardest Part

The Hardest Partは別れの痛みを優しく歌った初期の代表曲。
このMVはモータウンのパロディシュープリームスへのオマージュだろう。
優雅な身のこなし、揺れ方、手の動きは本家シュープリームスを凌駕している。





   ↑後のコーラス2人もオリヴィア・ディーン。1人3役で合成している。





最後に2025年秋にシングルカットされたオリヴィア・ディーンのSo Easy 
(To Fall In Love)を聴いて(見て)欲しい。
ボサノヴァ・ポップだ。軽やかさ、しなやかさがいい。心が弾む。

Olivia Dean - So Easy (To Fall In Love) 和訳付き

※バーバリーのフレグランスの広告がしっかり映ります(笑





<脚注>