クリームのベーシスト、ジャックブルースが71才で他界した。
2003に肝臓癌の手術を受け長い闘病生活を送っていたそうだ。
彼はエリッククラプトン、ジンジャーベイカーと1966年にクリームを結成。
ジャズの即興性とブルース、ビートニク感覚を併せ持つロックだった。
三人編成とは思えない音の厚みと高度な演奏技術は圧倒的だった。
個人的にはBB&A並んで最強のユニットかつ再結成して欲しいバンドだった。
クリームはたった2年で解散してしまったのだ。
痛い思いも確執もあったのか再結成はなかなか実現しなかった。
解散から37年経った2005年5月、クリームは再結成コンサートを行った。
1968年に解散コンサートをやったロンドンのロイヤルアルバートホールで。
37年前の張りつめた雰囲気はなく三人とも楽しそうだった。
お互いに顔を見合わせ笑いクラプトンはジャックブルースを気づかった。
そしてクリームのパフォーマンスはやはり素晴らしかった。
↑この曲は高校の文化祭で演奏したこともある大好きな曲だ。
僕はベースでジャックブルースの演奏をコピーした。(あんなに弾けない)
タイトルのN.S.U.とはNon-Specific Urethritis(非特異性尿道炎)のこと。
当時クラプトンは性病による尿道炎に悩まされていたという噂があった。
歌詞はビートニクのフィーリングいっぱいで尿道炎には触れていない。
中学の時に買ったビートルズの「ラバーソウル」の邦盤には、タイトルの由来は
「ゴムのようにはずむ心」「移ろいやすい若者の心」と書いてあった。
ジャケットの写真もそれを表しているとか。
しかしぜんぜん違っていた。
当時ローリングストーンズのことを黒人のブルースマンが「プラスチックソウル」
と揶揄したのをポールが気に入ってよく口にしていた。
「I'm Down」録音時もポールは自嘲的に「Plastic soul, men」と繰り返している。
「ラバーソウル」はそれをもじったものだった。
ジャケットは焼き付けが失敗して縦に伸びた写真を4人が気に入ったとのこと。
「おふざけ」が大好きな連中なのだ。
「ラバーソウル」はいい曲ばかりだが、中でも「Girl」が一番好きだった。
ジョンの切ないボーカルのバックに入るコーラスのセンスのよさには感動した。
「Woo」でも「Ah」でも「La la la」でもなく「Tu tu tu tu」とは。。。。
実は「Tit tit tit(おっぱい、おっぱい)」と歌ってるらしい。
「おふざけ」が大好きな連中なのだ。
ビートルズの「A Hard Day's Night」に入るはずだった14曲目は何だったのか?
ミクシィのコミュニティで議論されていた。
実に興味深くおもしろい。
ビートルズの英国オリジナル・アルバムは1966年の「Revolver」まではA面、
B面に7曲ずつの計14曲収録が通例だった。
しかし「A Hard Day's Night」だけは異例で13曲入りになっている。
タイトルどおり時間に追われての制作で間に合わなかったのだろうか?
アルバムの流れを考えると候補だったもう1曲はそぐわなかったのか?
ではその1曲とは何だったのか?
想像すると楽しい。
このアルバムは初主演映画「A Hard Day's Night」で使われた7曲がA面に、
それ以外に新たに6曲がB面に収録されている。
全曲がオリジナルでそのうち10曲がジョン、3曲がポール。
圧倒的にジョンがリードを取っているアルバムだ。
前作、前々作からアルバムではジョンとポールが歌う曲が11曲、ジョージが
2曲、リンゴが1曲、というのがお約束になっていた。
が、「A Hard Day's Night」はジョージのボーカルは1曲だけ。
リンゴの出番はない。
この時期に他に以下の4曲が録音され後にEP盤として発売されている。
Long Tall Sally、I Call Your Name、Slow Down、Matchbox。
リンゴがボーカルをとるMatchboxは候補に上がったのではないか?
しかしアルバムの雰囲気にはマッチしていないように思える。
Matchbox、Long Tall Sally、Slow Downの3曲はカバーである。
ビートルズは全編書き下ろしのオリジナルにこだわったのではないか?
残りはジョンの曲、I Call your Name。
これは既に収録が決まっていたYou Can't Do Thatに曲調が似ている。
曲順とアルバム全体の流れを何度も検討した上で、彼らは13曲入りとする
ことがベストという結論にいたったのかもしれない。
↓もしかしたらアルバムに入ってた?I Call Your Name(かっこいい!)
(サビのリズムがスカというのも斬新)
↓ちょっと曲調が似てる?You can't do that(これもかっこいい!)
(映画用に収録されたシーンだが本編では使われなかった)
山本潤子さんの2009年のアルバム。
ジャケットがかわいい。見てるだけで楽しくなるか。
「音楽に恋してる」というタイトルは彼女の気分なのだろう。
曲はすべてこのアルバムのための書き下ろし。
地味ではあるけど日常の小さな幸せを歌ったいい曲ばかり。
(↓写真をクリックすると試聴できるサイトに飛びます)
「翼をください」とか「卒業写真」みたいなお約束の曲を集めたベスト盤より
もこの人の素直な澄んだ声が味わえる。
バックは新川博、林立夫、松原正樹など長年ユーミンをサポートして来たベテラン
ばかりで安心して聴ける。
過剰アレンジもなくシンプルなバンドサウンドが楽しめる点もうれしい。
ところでどうしてみんな「山本潤子さん」とさん付けで呼ぶんでしょう?
僕もだけど(笑) リスペクトなのかな。
「ハメルンの笛吹き」がドノヴァン主演で映画化されたのは1972年。
それを知ったのはたぶん音楽誌でだったと思う。ミュージックライフとか。
映画公開に合わせてFMでドノヴァンの新曲がかかった。
映画のテーマ曲として紹介されたその曲はまだタイトルがないようだった。
カセットに録音して何度も聴いた。
小鳥のさえずりをバックにドノヴァンがギター一本で弾き語りしている牧歌的
な美しい曲だった。
ギターをコピーした。歌詞も聴き取れる範囲で書きおこして練習した。
でも何か違う。歌が下手なのは仕方ないとして(笑)
ギブソンJ-45のズンという凄みのある低音が僕のヤマハでは出ないのだ。
そこでカセットレコーダーのマイクでギターの音を拾い、ステレオにつないで
低音を増幅してスピーカーから出してみた。悪くない。
次に小鳥のさえずりを入れるため明け方起きて窓を開けギターを弾いてみた。
すいぶん暇というか。。。アホなことをしてたものだ。
いつしかFMでエアチェックしたテープも行方が分らなくなった。
その後いろいろな音楽と出逢うがいつまでも心の奥であの曲が響いていた。
40年以上も経てこの音源が聴けるのはとてもうれしい。
生きててよかった。(おおげさだけど)
この曲は「Sailing Homeward」というタイトルで「Essence To Essence」
というアルバム(1973年)に収録されている。
余計なストリングスがかぶせられていてちょっと残念な出来だ。
ライブでの定番曲にもなっている。
僕が昔聴いた映画ヴァージョンは正式にリリースされた「Sailing Homeward」
と比べるといくつかの違いがある。
1)冒頭の歌詞はSailing HomewardではなくRiding Homewardである。
2)ヴァース1と2の後、続けてまたヴァース1と2が歌われる。
3)サビは最後で、ラララリラ♪と歌われフェイドアウトする。
(この時点で歌詞ができていなかったのか?アウトロと位置づけてたのか?)
4)全編通して小鳥のさえずりのSEが入っている。
5)ストリングスなどオーバーダビングがなくギター一本の弾き語りである。
僕にとってこの曲のベストテイクは、あの頃FMから録音した小鳥がピーチク
パーチク♪さえずっている「Riding Homeward」だ。
思い入れもある。それにあらがえないような不思議な魔力があるのだ。
「ハメルンの笛吹き」の映画はいまだに見ていない。
日本語字幕入りのDVDが発売されるのを心待ちにしているのだが。
タイトルを見てピンと来た方はかなりのジャズ通かロック通ではないかと思う。
「Goodbye Pork Pie Hat」はジャズ・ベーシストのチャールス・ミンガスの曲。
敬愛するサックス奏者レスター・ヤングの死を悼んで書いたそうだ。
ポークパイハットはツバのある帽子でトップの丸いへこみがポークパイに似て
いることからこう呼ばれるようになった。
レスター・ヤングのトレードマークでもあった。
僕はジェフ・ベックのカバーが好きだ。アレンジが大胆で美しい。
ジョン・マクラフリンのアコースティックギター一本で聴かせる演奏もすごい。