の中でもとびきり美しい作品の一つと言えるだろう。
この曲は1964年にマリアンヌ・フェイスフルのデビュー曲として提供された。
ミック・ジャガーとキース・リチャーズの共作だが、マネージャーのアンドリュー
・ルーグ・オールダム(2)の名前もクレジットに入っている。
マリアンヌは貴族の血を引く修道院育ちというプロフィール(3)、ロリータ的な
美貌と透明感のある声で人気を博し、ポップアイドルとしての地位を確立。
ジャン=リュック・ゴダールの映画で女優としてもデビューする。
アラン・ドロン主演の「あの胸にもういちど」ではヒロインに抜擢。
全裸に革のライダースーツでバイクに乗るシーンは峰不二子のモデルになった。
ミック・ジャガーの恋人であったことも有名だ。ミックは夢中だったとか。
そんないい女か? ま、好き好きだけどさ(笑)
パティー・ボイドが好きかマリアンヌ・フェイスフルが好きかって、ビートルズ
とストーンズとどっちが一番好きかに関係あるような。。。。違う?
その後マリアンヌはドラッグ過剰摂取が発覚し(全裸で倒れていた写真が新聞
に載る)、アイドルから一気に「地に堕ちた天使」「天使の顔をした娼婦」へ。
流産、ミックとの破局、薬物中毒、自殺未遂、アルコール依存症、転がる石
(rolling stone)のような転落人生を歩むことになる。
透き通った声も1オクターブくらい低いドスの効いたしゃがれ声になった。
アルコールと煙草、不摂生が原因だと思われる。
1987年には「As Tears Go By」をセルフカバーしているが、かつてのファンは
涙あふれてしまうのか?それでも嬉しいのか?どうなんだろう。
「As Tears Go By」はローリング・ストーンズ自身もレコーディングしている。
アメリカではシングルA面で1965年12月、イギリスでは「19回目の神経衰弱」
のB面として1966年2月にリリースされた。
僕はこの本家ストーンズの「As Tears Go By」が馴染み深い。大好きだ。
演奏はキースの12弦ギターと弦楽四重奏のみで他のメンバーは参加していない。
そのためビートルズの「Yesterday」の模倣と揶揄された。
ちなみに弦楽四重奏のアレンジは後にビートルズの「She’s Lieving Home」
のストリングス・アレンジ(4)を手がけたマイク・リーンダーである。
この曲はイタリア語でもレコーディングされ1966年5月にイタリア・デッカから
「CON LE MIE LACRIME」というタイトルでシングル盤が発売されている。
イタリア語で歌っているのはミックではなくブライアン・ジョーンズ。
演奏も別テイク。
あのイントロではなくギターのストロークから始りハプシコードが絡む。
1996年にはナンシー・シナトラもカバーしている。
スローから中盤ミディアム・テンポのボサノヴァになるアレンジもなかなか。
最後は2013年のローリング・ストーンズとテイラー・スイフトの共演。
若くてキレイな子と一緒でミックじいさんもキースじいさんも嬉しそう。
ぜんぜん涙あふれてません(笑)
(1) As Tears Go By
当初のタイトルは「As Time Goes By」だった。
ハンフリー・ボガート主演の映画「カサブランカ」で使われた同名の映画主題歌
とかぶるため、歌詞とタイトルを改変した。
(2)アンドリュー・ルーグ・オールダム
ブライアン・エプスタインの下でビートルズの宣伝係を担当後ローリング・ストー
ンズのマネージャーになる。
ストーンズの不良スタイルも、キース・リチャーズの「s」を外したのも、ピアノ
のイアン・スチュアートを正式メンバーから外したのも彼の提案であった。
ミックがブライアン・ジョーンズに代わりバンドの主導権を握ることに協力した。
しかしミックはオールダムの支配を拒絶するようになる。
1966年にストーンズのマネジメント契約がアラン・クライン(後にビートルズを
マネジメントする)に移った後はスモール・フェイセスのマネージメントを行う。
(3)マリアンヌ・フェイスフル
父親は大学教授、母親はオーストリアの名門貴族の家系出身。
しかし家庭が裕福だったわけではなく幼いころに両親が離婚し修道院で育つ。
17歳でジョン・ダンバーと結婚。
ダンバーとストーンズのマネージャー、アンドリュー・ルーグ・オールダムが
知り合いだったことから、ミックとキースの曲でデビューすることになる。
マリアンヌはその後ダンバーとは離婚し、ミックの恋人になる。
( (1)〜(3)出典: Wikipedia )
(4)「She’s Lieving Home」のストリングス・アレンジ
この曲を書き上げたポール・マッカートニーはジョージ・マーティンにストリン
グスのアレンジを依頼するが、マーティンは他のアーティストの仕事を理由に
「今すぐにはできない」と断る。
待てなかったポールはマーティンには無断でマイク・リーンダーにスコアを
書いてもらうよう依頼。
後年ジョージ・マーティンは「あれは傷ついた」と述べている。
(出典: DVD「The Beatles Anthology」)
「As Tears Go By」 この曲とっても単調なメロディーで繰り返されていますが、とても穏やかで美しい曲ですね。
返信削除コードもとっても簡単でシンプル。
美しい曲って、あまりいじくりまわしてなく、そんなものなんですよね。
歌の内容は、なんとも切ない感じ。
ギター弾き語りにチャレンジしてみようかな?
>Mary Ppmさん
削除「Lady Jane」ともにストーンズ初期のバラード傑作だと思います。
もともとストーンズはオリジナル曲がなくレノン&マッカートニーから
曲を提供してもらっていたりしたのですが、ミックとキースは作曲を
始めてすぐにいい作品を次々発表するようになります。
才能があったんですね。
「As Tears Go By」は8小節のヴァースAと8小節のヴァースB
の繰り返しで淡々と歌われます。
メロディの抑揚は大きいのですが、単調にならないよう歌う何か
(キャラクターでしょうか?)が問われるような気がします。
特に弾き語りでは伴奏をどうするか工夫が要るかも。
ナンシー・シナトラのボサノヴァ・アレンジは上手い方法ですね。
ボサノヴァアレンジが良いですね。
返信削除昨日、ボサノヴァリズムと弾きながら弦または、ボディを軽く
アタックする方法で弾いてみましたら、なかなかいい感じです。
もちろん、開放弦ばかりで弾きましたが(汗)
イントロもエンディングも自然に歌に入って、フェイドアウトなので、
作りやすいかもしれませんね。
>Mary Ppmさん
削除さっそく弾かれたんですね。
コードはどこかに載ってましたか?それとも耳コピーですか?
そういえばアンダーサドル型のピエゾは弦の振動を伝えるので、
タッピングの音をあまり拾ってくれないと書いてありました。
この奏法についてはLYRICの方が向いているようです。
ボディーではなくクラプトンみたいに弦を弾いた後に手の側面
でミュートするような弾き方ならピエゾでも大丈夫でしょう。
まだまだ耳コピーの技量はついていません(汗)
返信削除簡単でしたので、ここから写しました。
http://www.marby.info/stones/list/lyrics/astearsgoby.html
ここに、
playコードがC,D,Gなどありますが、ギターアレンジに向いているコードは
どれなのか? play Cがオブリガードを入れやすいのでしょうか?
どれがアレンジしやすいか分かりません。
http://tabre.net/tabs/t/the_rolling_stones/as_tears_go_by/index.html
ボサノバアレンジとは合いませんが、イントロもありました。
http://www.marby.info/stones/list/astearsgoby.html
あの場面ではご感想をお聴きできませんでしたが、
LYRICをお聴きになっていかがでしたか?
>Mary Ppmさん
削除僕が分かるのはキース・リチャーズの演奏です。
G→A→C→Dといたって単純ですがアルペジオが独特です。
ベースの経過音とハンマリングをうまく使ってますね。
リンク先のイントロはキースの演奏を端折ってあります。
12弦ギターを2回重ねてるので音が取りにくいです。
先日さらっと聴いた時は違いがよく分かりませんでした。
LYRICもやはりエレアコの音です。
アンプのせいもあるのかもしれません。
僕だったらどっちでもいいや、と思いそうです。
エレアコはエレアコの音として割り切っているので。
不快な音じゃなくいい感じで響けば生と違ってても平気です。
K.Tさんは、やっぱり、ピックアップをかなり敬遠されていましたね。
返信削除BITでは、ピックアップなしの生音で弾くことになりそうですね。
Aria 19C N/BRは、生の音量は小さいですが、音質が甘くて好きですから、
自分の部屋でぽろぽろと楽しむとか、穏やかな弾き方の
イエロードッグさんとならソフトな音楽作りに充分向いていると思っています。
エレガットも必要なシーンがあると思いますので、ひとつくらいは、
ピックアップを搭載しておく方がいいと思います。
>Mary Ppmさん
削除SunrizeとかM-Factoryとかピックアップの名前はご存知でしたよ。
一応知ってるけど自分は生にこだわる!ということじゃないですか。
Back In Townってプロも出演してますよね。
エレアコでも生でも両方に対応できるはずですよ。
今は小さい小屋でもエレアコの方が主流ですから。
PAだってその方が楽です。
どうしても立ちマイクで拾いたいというプレーヤーにも対応して
ますよ、ということだと思います。
生じゃなきゃいけない、ってことはないでしょう(笑)
それはともかく僕には敷居が高すぎます。