最近はビートルズの歌が教科書に載ってるという。 「イエスタデイ」だけではなく「レット・イット・ビー」や「オブラディ・ オブラダ」までも。 Obladi Oblada life goes on bra! La la how the life goes on ある高校で「オブラディ・オブラダ」を英語のクラスで取り上げた際に先生は 「life goes on bra」を「時はブラジャーの上を流れる」と訳したらしい。 しかしみんなどういう意味なのか分らない。 一人の生徒が手を挙げ「それは人生、山あり谷ありということではないでしょう か」と言い、全員で爆笑したとか。 (出典:村上朝日堂はいかにして鍛えらえたか/村上春樹、読者の投稿より) 村上氏は「これは誤訳でかけ声的なblah!じゃないか」と書いている。 「人生は続くよ、イエイ!」みたいな感じだろう。 でもかけ声だとしたら「blah」じゃなくて「brah」だと思うんですよ。 brah → brother(ダチ) blah → blah-blah-blah(とかなんとか、ごちゃごちゃごちゃ) 純日本人僕の耳では「r」と「l」の違いが分らないけど。 英語が堪能な方、どうでしょう?聴いて分ったら、教えてください。
ジョン・レノンはインタビューで「この曲は浮気について、当時の妻シンシア にバレないようにぼかして描いたんだ。実際のできごとじゃないようにね。」 と説明している。 その浮気相手は映画「Help!」で共演したインド系女優のエレノア・ブロンだろうと いう説があったが、ジョンの相手は8歳年上の歌手のアルマ・コーガンであったこと、 その関係は彼女が卵巣癌で他界する1966年まで続いたことを故シンシア・レノンが 明かしている。 歌詞は意味深だ。情事があったともなかったとも思える。 Norwegian Wood (This Bird Has Flown) (Lennon-McCartney 対訳:イエロードッグ) I once had a girl, or should I say, she once had me. She showed me her room, isn't it good, Norwegian wood? 女の子をひっかけたことがある、というか、こっちがひっかけられたのかな。 彼女は自分の部屋に招いてくれたよ。いいじゃない? ノルウェイの森。 She asked me to stay and she told me to sit anywhere, So I looked around and I noticed there wasn't a chair. ねえ泊まってって、どっか座ってよ、と彼女は言う。 で、見回したんだけど、その部屋には椅子がないのに気がついたね。 I sat on a rug, biding my time, drinking her wine We talked until two and then she said, "It's time for bed" 敷物に坐って、ワインを飲みながら、時間をつぶしたよ。 夜中の2時までおしゃべりしてから、彼女が言う。「ベッドに行きましょう」 (間奏:シタール) She told me she worked in the morning and started to laugh. I told her I didn't and crawled off to sleep in the bath あたし朝から仕事なのよと言って、彼女は笑い出す。 僕はそうじゃないねと言って、這って行って浴室で寝たよ。 And when I awoke, I was alone, this bird had flown So I lit a fire, isn't it good, Norwegian wood. 目が覚めたら僕は一人ぼっち。かわいい小鳥ちゃんは飛んでっちゃった。 で、僕は火をつけたわけ。いいじゃない? ノルウェイの森。
「I lit a fire」→家を燃やしちゃうというシュールなオチはポールのアイディア。 煙草に火をつけた、暖炉に火をつけた、 という訳が多いがそれじゃフツーすぎて ビートルズっぽくない。 「ノルウェイの森」は誤訳だ、という説もある。 当時イギリスで「Norwegian Wood」は「北欧家具」のことだったらしい。 (この解釈については英語圏でも別れるそうだ) ポール・マッカートニーによると、「Norwegian Wood」は家具ではなく内装 に使われるノルウェー産の松材のこと。 労働階級のアパートに使われる安い木材であり、そういう部屋に住んでいる 彼女はあまり裕福ではない娘だったということか。 彼女を小鳥に例えていることから「ノルウェイの森をイメージするウッド調の 部屋だった」という意味にも取れる。 そしてこの曲の不思議な曖昧さと奥の深さは「鬱蒼とした北欧の森」をイメージ させる。(そう思いませんか?) さて「ノルウェイの森」にはこの他にも興味深いエピソードがある。 (参考文献:「ノルウェイの森の謎」/村上春樹) 「Norwegian Wood」の部分は、最初「knowing she wood」だったらしい。 上の歌詞を「isn't it good, knowing she wood」に入れ替えてみてください。 歌詞の前後を考えると「彼女がその気だって分かってるなんていいじゃないの」 ということになる。 レコード会社がクレームをつけたため、ジョンは「knowing she wood」を 語呂合わせで「Norwegian Wood」に変えてしまった。 つまりタイトル自体が一種の冗談だった、ということだ。 これはジョージ・ハリソンが彼の側近に話したエピソードだそうで。 いかにも言葉遊びが好きなジョンらしい話という気もするし、ジョージお得意 の悪ふざけのようにも思えるのだが。
「ペットサウンズ」は保守的なファンたちには受け入れられなかった。 しかし耳の肥えたリスナーの多いイギリスでの評価は高かった。 ポール・マッカートニーは「特別なアルバム」と絶賛し他のメンバーにも ぜひ聴くように薦めた。 そして「サージェントぺパーズ」への刺激になったと言っている。 ところでビーチボーイズもビートルズも好きという人ならこんな疑問を抱くの ではないだろうか。 ブライアンが聴いた「ラバーソウル」はUK盤だったのか?US盤だったのか? そんなのどーでもいいことじゃないかと思われるかもしれないが、実はUK盤と US盤では内容が違ってくるのだ。 イギリスではビートルズのアルバムは「Revolver」までは基本的に14曲収録 されていたが、商魂逞しいアメリカのキャピトルは12曲入りとし余った2曲を 繰り越してアルバムを多めにリリースしていた。 イギリスで発売された「ラバーソウル」の曲目は以下の14曲。 1. Drive My Car 2. Norwegian Wood (This Bird Has Flown) 3. You Won't See Me 4. Nowhere Man 5. Think For Yourself 6. The Word 7. Michelle 8. What Goes On 9. Girl 10. I'm Looking Through You 11. In My Life 12. Wait 13. If I Needed Someone 14. Run For Your Life
アメリカ発売の「ラバーソウル」は以下の12曲収録。 前作「ヘルプ」から I've Just Seen A Face、It's Only Love を持って来て、 Drive My Car、Nowhere Man、What Goes On、If I Needed Someoneを外し てある。 1. I've Just Seen A Face 2. Norwegian Wood (This Bird Has Flown) 3. You Won't See Me 4. Think For Yourself 5. The Word 6. Michelle 7. It's Only Love 8. Girl 9. I'm Looking Through You 10. In My Life 11. Wait 12. Run For Your Life
Drive My Car からじゃなく I've Just Seen A Face で始まるなんて「ラバー ソウル」じゃない! おまけに Nowhere Man も If I Needed Someone も入ってないなんて。。。。 ブライアンが聴いて感銘を受けたのがUS盤だったとすると、我々が慣れ親しんだ 「ラバーソウル」とはだいぶ異質だったことになる。 確か萩原健太氏だったと思うが、ブライアンが来日した際に質問していた。 当のブライアンは憶えていないそうである。 友だちに借りて聴いたものらしい。 当時アメリカ国内ではそれほどUK盤が流通していなかったことから察すると、 ブライアンが聴いた「ラバーソウル」はUS盤の可能性が大きい。 もちろんブライアンだけではない。 リアルタイムで聴いていたアメリカ人のほとんどが A面は I've Just Seen A Face で始まり B面は It's Only Love で始まるのが「ラバーソウル」と思っていたのだ。 ちょっと不思議な気がする。