2015年5月16日土曜日

王様と十字軍。


また巨星の訃報だ。
ブルースの王様、B.B.キングが89才で亡くなったそうだ。

B.B.キングの名前を知ったのはエリック・クラプトンが敬愛してるからだった。
もともと軟弱な僕は黒人の脂っこいブルースはあまり好みではなくてクラプトン
のようなスタイリッシュな英国人のブルースの方が聴きやすい。




だからB.B.キングはあまり聴き込んだことがなかった。
唯一自分で買ったB.B.キングのアルバムは1979年の「Take It Home」である。

クルセイダーズのメンバー(ウェイン・ヘンダーソンを除く)が参加していて
いるせいかB.B.の他の作品よりフュージョン色が強い。

クルセイダーズのアルバムでもデヴィッド・T・ウォーカーやラリー・カールトン
がブルージーなギターを弾いてることも多いので聴いてて違和感がなかった。

このアルバムを買ったもう一つの理由はジャケットに惹かれたからである。
楽器屋のショーウィンドウに飾ってある黒いギブソンのES-335(ルシールと
呼ばれたB.B.の愛器)をガラスにへばりつくように見つめる少年。
その後にB.B.の影が映っている。

裏ジャケットはそのギターを背中にかついで夕暮れの街を家路につく少年の写真
だった。
ギターに憧れた少年時代を経験してる人なら共感できそうなストーリーだ。


        ↑写真をクリックするとYouTubeで曲が聴けます。


B.B.キングはコードを弾くバッキングは得意でないと自分で言っていた。
歌いながら随所にオブリガードを入れ間奏でソロを弾くのが常だ。

そのフレーズも決して豊富ではなくどちらかと言うとワンパターンである。
それでも聴いてすぐ「ああ、B.B.だ」と分る独特な癖がある。
その癖こそがB.B.キングならではの魅力だった。

4 件のコメント:

Provia さんのコメント...

こんばんは。

また巨人が逝ってしまいましたね。
3大キングの中ではフレディ・キングが好きですが、
もちろんB.Bも大好きです。

日本公演には何度も足を運び、アメリカでも見た事があります。

私はブルースはライブで、という気持ちがあるので、Take It Homeは
持ってませんが、確かにジャケットは良いですね。

あのサウンドホールの無いギターを一度弾いてみたいです。
相当に重いギターだと聞いた事がありますが、あれを弾きこなす
には指のチカラも必要ですね。

今夜は1971年のLive in Japanを聞きながら追悼です。

Provia さんのコメント...

追伸です。

写真、カッコイイですね。
私も以前はツイン・リヴァーブを持っていたので
この写真のように弾いてました。

イエロードッグ さんのコメント...

>Proviaさん

B.B.キングを偲んで様々なアーティストが追悼コメントを発表していますね。
中でもB.B.とは親交の深かったクラプトンは悲しみとB.B.への感謝の気持ち
を表明するとともにこう語っています。
「ブルースはもうほとんど過去のものとなりつつあり、それはB.B.キングの
ような純粋な形で弾ける人たちがもうわずかしか残されていないからです」
また彼がギターを弾き始めた頃すべての始まりとなったのがB.B.の「ライヴ
・アット・ザ・リーガル」というアルバムで、B.B.をあまり知らないなら
このアルバムを聴くことを薦めます、と。

Proviaさんが仰るようにブルースの魅力はライブの方がいいようですね。
アメリカでご覧になったとはすごいですね。

ライブはまた観客のノリが良さそうです。
B.B.のルシールはサウンドホールがないんですか?
ES-335はセンターブロックがあるからセミアコの中では重いと感じますが、
ルシールはさらに重いんですかね?

近年ギブソンから出たES-390は久しぶりで触手が動くギターです。
ES-330(センターブロックがない)を一回り小ぶりにしたセミアコでとても
軽いみたいです。
PUはハムバッカーとシングルコイルのP-90の2タイプがあるようです。
個人的にはES-330やエピフォン・カジノのP-90の音が大好きです。

イエロードッグ さんのコメント...

>Proviaさん

ツイン・リヴァーブをお持ちだったんですか。
僕はスタジオでしか使ったことがないです。
やっぱり真空管のアンプはいいですよね。
スタジオではこうしてよくアンプに腰掛けて弾くこともありました。
こんなふうにサマにはなりませんでしたけど(笑)