大物アーティストたちによるデュエットもこのコンサートの目玉となった。 ミック・ジャガー&デヴィッド・ボウイの「Dancing in the Street」、エリック ・クラプトン&ティナ・ターナーの「Tearing Us Apart」マーク・ノップラー &スティングの「Money For Nohing」と見所が満載。(3) 中でも一番印象に残っているのが、ジョージ・マイケルがポール・ヤングと一緒に 「Every Time You Go Away」を歌ったシーンだ。 前年ポール・ヤングが歌い全米1位を獲得した大ヒット曲である。(4) (LAではカーラジオからこの曲がヘビーローテーションでかかっていたものだ) オーディエンスも思いがけない二人のデュエットにひときわ盛り上がった。 無精髭をたくわえたジョージ・マイケルは魅力的でカッコいい。 先輩格のポール・ヤングとの息のあったデュエットを聴かせてくれ、しかも二人と も楽しそうなので見てる側も嬉しくなった。
↑ジョージ・マイケル&ポール・ヤングの「Every Time You Go Away」が見れます。 1987年ソロ転向後の1st.アルバム 「Faith」 が大ヒット。 翌1988年はワールドツアーを実施。日本でも武道館などでコンサートを行った。 1990年には2nd.アルバム「Listen Without Prejudice Vol. 1」を発表。 本来2枚組になる予定だったが制作が間に合わず、続編として出す予定だったVol. 2 はソニー・ミュージックとの裁判が泥沼化してお蔵入りになってしまう。(5) 翌1991年、東京ドームを皮切りに2度目のワールドツアーを開始するがイマイチ。 ジョージ・マイケルこの後ツアーをやめると宣言。(6) ジョージ・マイケルが神がかり的な歌唱力と存在感を見せてくれたのは、1992年 4月に開催されたフレディ・マーキュリー追悼コンサートであった。 残されたクイーンのメンバー3人ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジョン・ ディーコンが中心となりエイズ撲滅のために行われたチャリティー・コンサートだ。 1985年のライヴ・エイドでクイーンが伝説的なパフォーマンスを行ったロンドンの ウェンブリー・スタジアムが会場に選ばれた。 72000席のチケットは発売開始から2時間で完売したという。 エルトン・ジョン、デヴィッド・ボウイ、ポール・ヤング、ロジャー・ダルトリー、 ロバート・プラント、アニー・レノックスらがクイーンと共演。 ジョージ・マイケルもクイーンの3人の演奏で「Somebody To Love」「These Are The Days Of Our Lives」「’39」の3曲を披露。(7) ロンドンの聖職者たちによるゴスペル・コーラス隊をバックにジョージ・マイケル が熱唱した「Somebody To Love」は後に語り草になった名パフォーマンス。 この評判からジョージ・マイケルがボーカルとして加わり、新生クイーンが誕生す るのではないかという噂さえ流れたほどである。(8)
↑ジョージ・マイケルの訃報で公開された「Somebody To Love」リハーサル映像。 本番よりいいくらいの出来!出演者の一人、故デヴィッド・ボウイも映っている。 最後に僕のお気に入りの「Heal the Pain」(1991)を紹介しよう。(9) 流れるような美しいメロディーと心地よいリズム、シンプルな楽器編成の静かな ラヴ・ソングで、彼の作品の中でもとびきり素敵な曲だ。 エルヴィスやフレディ、フランク・シナトラ、スコット・ウォーカーと同じよう に、ジョージ・マイケルは神様から特別な声を授かった人なんだと思う。 ありがとう。ジョージ・マイケル。安らかに。 How can I help you Please let me try to 辛いことがあるの? 僕にできることはないかな I can heal the pain That you're feeling inside Whenever you want me その心の傷 僕なら癒してあげられると思うんだ どんな時でもね You know that I will be Waiting for the day That you say you'll be mine 僕のことを好きと君が言ってくれる日をずっと待ってるよ (作:ジョージ・マイケル、拙訳:イエロードッグ)
◆Live at the Royal Festival Hall 1972 (2005年リリース) 1. Once I Had a Sweetheart (Trad. Arr.) 2. Introductions 3. Ocean Song (Liz Thorsen) 4. Streets of London (Ralph McTell) 5. Sparrow (Benny Gallagher/Graham Lyle) 6. Aderyn Pur (Trad. Arr.) 7. If I Fell (John Lennon/Paul McCartney) 8. Silver Dagger (Trad. Arr.) 9. Donna Donna (Sholom Secunda/Aaron Zeithlin) 10. Those Were the Days (Gene Raskin) 11. Earth Song (Liz Thorsen) 12. Morning Has Broken (Trad./Eleanor Farjeon) 13. Both Sides Now (Joni Mitchell) 14. International (Benny Gallagher/Graham Lyle) 「Ocean Song」「Earth Song」「International」「Streets of London」 の4曲は1971年の2nd.アルバム「Earth Song / Ocean Song」から。 「International」はメリーへの作品提供が多いギャラガー&ライル(3)の作品。 「Streets of London」はラルフ・マクテルの代表作で、街角に佇む年老いたホーム レスを描いた味わい深い歌。 「Sparrow」もギャラガー&ライルで「Goodbye」のB面だった。 レノン&マッカートニーの「If I Fell」はトニー・ヴィスコンティとのデュエット。 「Morning Has Broken」はキャット・スティーヴンスもカヴァーしたトラッド。 ジョニ・ミッチェルの「Both Sides Now」はメリーが一番好きな曲だという。 1970年の大阪万博コンサートでも歌われた。 「Donna Donna」も同じく万博で歌われたフォークの定番曲。 「Aderyn Pur」はトラッドで、メリーはウェールズ語で歌っている。 「Those Were the Days」は弦楽四重奏だけの静かなアレンジ。 全編メリー・ホプキンの本領発揮の選曲で構成された好ライヴ盤だ。◎
↑クリックするとメリーが歌う「Streets of Londonr」が聴けます。 (同2005年ドリー・パートンのアルバム「Those Were the Days」に参加。 タイトル曲を一緒に歌っているがほとんど存在感がない。×)
◆Christmas Songs EP (2008年リリース) 1972年に発売されたシングル「Mary Had A Baby / Cherry Tree」と2006年に ダウンロードのみでリリースした彼女の新作「Snowed Under」を加えたEP盤。 「Mary Had A Baby」「Cherry Tree」の2曲はオリジナルの音源に新たに人工的 なコーラス(シンセだろう)が加えられ、やや残念な出来になってしまった。 それさえなければ文句無しに◎なんだけど。 カヴァー・アートワークのイラストはメリー本人の作。
◆Now and Then (2009年リリース) アーカイヴ・コレクション第3弾。 1970〜1988年にトニー・ヴィスコンティのプロデュースで録音された13曲。 14曲目の「Happy Birthday」は新作とはいえ、ご愛嬌程度のアカペラ。 1976年リリースの3曲「If You Love Me」「Wrap Me In Your Arms」 「Tell Me Now」がめでたく収録された。◎ バート・ヤンシュ作の「Crazy for my Sweetheart」も味わい深い。 「One Less Set Of Footsteps」はジム・クロウチの作品だが、これに関しては オリジナルの方がはるかにいい。 カヴァー・アートワークはメリー本人のイラスト。絵心もある人らしい。
↑こんな写真も発見!1980年代後半かな?仲直りしてたんだね。よかった〜(^^) クリックするとメリーの「Tell Me Now」が聴けます。
◆Painting by Numberst (2013年リリース) すべて自作の新曲。メリー本人によるギターで自宅において録音された。 静かなアコースティック・サウンドに帰り聴きやすい。が、曲は退屈。△ 「Love Belongs Right Here」はブライアン・ウィロビー(元ストローブスのギタ リスト)との共作。 ウィロビーのアルバム「Black&White」(1999)で歌ったが再録された。 ウィロビーがギターで参加。このアルバム一番(唯一?)の聴きどころだと思う。 「Love, Long Distance」はベニー・ギャラガーとの共作で彼がギターで参加。 記載はないが、カヴァー・アートワークのイラストはメリーだと思う。
↑2013年にメリーが再録した「Love Belongs Right Here」が聴けます。 ◆Y Caneuon Cynnar - The Early Songs (1996年リリース) 最後にメジャー・デビュー前にメリーが地元ウェールズのカンブリアン・レコード からEP盤でリリースした音源を編集したアルバムを紹介したい。 ウェールズ音楽専門のセイン・レコードからCD化されており現在も入手可能だ。 全編ウェールズ語で歌うこのアルバムはメリー・ホプキンの原風景である。◎
↑メリーがウェールズ語で歌う「Tro, Tro, Tro (Turn,Turn, Turn)」が聴けます。
◎機会があったらぜひ聴くべし △悪くはない △コアなファン向け (すべて独断と偏見によるお薦め度です) <アップル在籍時に残したレアな音源 1969-1971> 1969年にメリーはコカコーラのCMソングを歌っている。 コカコーラ社は全米で1964年に「Things Go Better with Coke」というスロ ーガンで広告キャンペーンを始め、1969年までいろいろなメディアで展開された。
モデルとコカコーラの配置、赤をうまくあしらった色使い、タイポグラフィ、写真 のトリミング、ホワイトスペースの取り方、レイアウト、すべてが完璧な広告だ。 1965から1969年にかけてこのCMソングをいろいろなアーティストに歌わせる、 というユニークなラジオCMを放送。 その顔ぶれがよだれが出そうなくらい豪華なのだ! マーヴィン・ゲイ、シュープリームス、マーヴィン・ゲイ、アレサ・フランクリン、 フィフス・ディメンション、シュレルズ、ロイ・オーヴィソン、ナンシー・シナトラ、 ジャン&ディーン、レスリー・ゴーア、エヴァリー・ブラザーズ、B・J・トーマス、 サンディー・ポジー、といった全米チャートを賑わす一流シンガーばかり。 さらにビージーズ、ムーディー・ブルース、ジェフ・ベック・グループ、トレメロー ズ、ヴァニラ・ファッジ、ペトゥラ・クラーク、ルル、トム・ジョーンズなど英国の バンドやシンガーも起用している。 各アーティストならではの解釈でカヴァーされた「Things Go Better with Coke」 はどれも絶品で聴いてるとにんまりしてしまう。
↑クリックするとジャン&ディーンが歌うコカコーラのCMソングが聴けます。 途中「The Little Old Lady from Pasadena」のフレーズが出てくるのが楽しい♪
↑クリックするとシュープリームスが歌うコカコーラのCMソングが聴けます。 「Baby Love」から「Things Go Better with Coke」に入るアレンジがうまい! そんな中でメリー・ホプキンも参加しているが彼女だけなぜか違う曲を歌っている。 「Things Go Better with Coke」が彼女のイメージにそぐわないとアップル社が 判断したのだろうか? 尺は1分のおそらくCM用の曲だと思うが、ラジオCMだったのかテレビCMだったの か、英国のみで放送されたのか不明である。△
↑クリックするとメリー・ホプキンが歌うコカコーラのCMソングが聴けます。 1971年公開の映画「Kindnapped(邦題:スコットランドは死なず/戦場をかけ ぬけた男たち)」(1)のエンドタイトル曲「For All My Days」は隠れた名作。 これは「大地の歌(Earth Song/Ocean song)」の頃だと思う。 とても美しい曲だ。透明感のある小刻みなヴィブラートがたまらない。◎ サウンドトラック盤はCD化もされたが現在は入手困難である。
↑クリックするとメリー・ホプキンの「For All My Days」が聴けます。 <アップル以降の活動 1972-1979> アップルとの契約終了、結婚後は表舞台から姿を消したメリー・ホプキンであるが、 その後も断続的に活動していた。 が、フォークの道まっしぐらというわけでもなく、いろいろ迷走していたみたいだ。 1972年に夫トニー・ヴィスコンティと共にホビー・ホース名義で1枚だけシングル 盤「Summertime, Summertime/ Sweet And Low」をリリース。 1958年にジャミーズとがヒットさせた曲のカヴァー。 ハーモニーがさわやかなソフトロックだ。フォークではない。△
↑クリックするとホビー・ホースの「Summertime, Summertime」が聴けます。 1973年シングル盤「Mary Had A Baby/Cherry Tree Carol」を発表。これも単発。 トニー・ヴィスコンティのプロデュースでEMI傘下のRegal Zonophoneレーベルから 発売された。(日本ではアップル時代と同じ東芝音楽工業から発売された) 「Mary Had A Baby」はトラディショナルでメリーが敬愛するジョーン・バエズも 1966年にカヴァーしている。 聖母マリアの受胎を祝う歌だが、実際にメリーにもこの頃子供が生まれたようだ。 メリーの声質によく合うとても素敵な曲だ。◎
↑クリックするとメリーの「Mary Had A Baby」(1973)が聴けます。 スコティッシュ・フォークのシンガー&ギタリスト、バート・ヤンシュの8枚目の アルバム「Moonshine」(1973年2月発売)に夫トニー・ヴィスコンティと参加。 「The First Time Ever I Saw Your Face」では対位法によるかけ合いでヤンシュ と絶妙なデュエットを聴かせてくれた。◎
↑クリックするとバート・ヤンシュ&メリーのデュエットが聴けます。 1974〜1976年にメリーはトニー・ヴィスコンティのプロデュースで「Goodbye」 「Those Were The Days」の2曲を再録している(何で?)が発表に至らず。× 1976年にはトニー・ヴィスコンティのレーベル、Good Earth(RCA傘下)から 「If You Love Me (Really LoveMe)/ Tell Me Now」のシングル盤をリリース。 結婚式でよく歌われる「愛の賛歌」で全英チャートにランクインした。△ 同レーベルから翌1977年「Wrap Me In Your Arms/Just A Dreamer」を発売。△ 妙な癖のある歌い方をするようになってきた。 同1977年、ウェールズが舞台の寓話をもとに作られたアルバム「The King of Elfland's Daughter」に姫君リラゼル役で参加。 「Lirazel」「Beyond The Fields We Know」の2曲歌う。△ アルバムとシングル盤に収録されているらしい。(僕は持っていない)
↑クリックするとメリーが歌う「Beyond The Fields We Know」が聴けます。 1977年にはケンブリッジ・フォーク・フェスティヴァルに参加。 バート・ヤンシュ、ダニー・トンプソン(ダブルベース)、マーチン・ ジェン キンズ(フィドル)と共に「Ask Your Daddy」「If I Had a Love」を歌う。 このパフォーマンスはBBCが収録しラジオで「FOLKWEAVE-10」として放送。 放送音源用のレコードが存在する。聴いたことがないので?
この年デヴィッド・ボウイのアルバム「Low」にも参加。 「Sound And Vision」では3小節だけだが、メリーのスキャットが聴ける。 <1980年代のメリー・ホプキン 1980-1999> 1981年に元スプリングフィールズのマイク・ハースト、元ELOのマイケル・デ・ アルバカーキーと共にサンダンスを結成しアルバム「Sundance」を発表。× シングル盤「What's Love/A Song 」「Walk Right In/Jealousy」も発売。× ELOとABBAを足したみたいな感じ?中途半端さは否めない。 あれ?ポップソングは嫌なんじゃなかったっけ?と突っ込みを入れたくなる。
↑クリックするとサンダンスの「Cottonfields」が視聴できます。 このセッションで「Those Were The Days」も録音しているがトホホな出来。× サンダンスの音楽性や活動(ツアーなど)への見解の相違、トニー・ヴィスコン ティとの離婚、体調不良によりメリーはすぐにこのバンドを脱退している。 1982年公開の映画「ブレードランナー」はヴァンゲリスの音楽(2)が高く評価さ れたが、「Rachel's Song」ではメリーが美しいスキャットを披露している。◎
↑クリックするとオアシスの「If this be the last time」が視聴できます。 1989年、賛美歌・鎮魂歌集のアルバム「Spirit」を発表。△ 「Ave Maia / Intermezzo」がシングル化された。△ ベルリンの壁崩壊(1989年)後、ルーマニア孤児救済のチャリティのために英国 で制作されたPRビデオに出演。 「Those Were The Days」をダンスミュージック調にリメイクした「No More War」を他のアーティストたちと共に歌った。 翌1990年シングル化されている。(B面はインストゥルメンタル)×
↑クリックするメリーが参加した「No More War」が視聴できます。 この後また鳴りをひそめてしまったメリーだが、1999年に英国のロック・バンド、 ストローブス出身のギタリスト、ブライアン・ウィロビーのフォーク・アルバム 「Black&White」に参加。 ウィロビーとメリーの共作「Love Belongs Right Here」を歌っている。 ひさしぶりでフォーク・シンガーとしてのメリーが聴ける。◎ 残りの曲はすべてキャサリン・クレイグのヴォーカルで、これがとても退屈。× CDは現在は入手困難。メリーの1曲のためにわざわざ買うほどでもないだろう。 この曲はメリーのお気に入りらしく、2013年に再録している。 この際もベニー・ギャラガーとブライアン・ウィロビーがギターで参加した。 この再録も含め、次回は2000年以降リリースされた作品を紹介します。 <脚注>
↑プロモーション用に撮影された「グッドバイ」レコーディング風景。 ノリノリのポールにメリーはややウザがってるような表情(笑) メリーのシングル第3作用にポールが選んだのは「ケ・セラ・セラ」だった。 (原題:Que Sera, Sera (Whatever Will Be, Will Be) )(2) 1956年のヒッチコック監督映画「知りすぎていた男」の中で主演女優で歌手でも あるドリス・デイ(3)が歌いヒットした曲で、アカデミー歌曲賞を受賞している。
↑ドリス・デイの「ケ・セラ・セラ」が聴けます。 ある晴れた日の午後、ポールの自宅の庭でメリーとポール座って話をしていた。 「この曲は好き?」と尋ねるポールにメリーは「3歳の頃、歌ってたわ」と答えた。 「父が好きだったんだ。じゃあ、すぐにやろうよ」とポール。 1969年8月17日の午後、EMIアビーロード・スタジオでレコーディングされた。 ちょうどビートルズがアルバム「アビーロード」を制作している真っ最中だった。 メリーとポールがアコースティック・ギターを担当。 イントロの緩んだアルペジオ、歌とハモる効果的なリフはポール。 1音下げのエピフォンFT-19Nテキサン(4)を弾いていると思われる。 3フレットにカポを付けてA(キーはB♭)だ。 (注:通常のチューニングなら1カポでAを弾けばいい) ポールはベースとエレクトリック・ギターも弾いている。 エレクトリック・ギターは録音後にレスリーの回転スピーカーを通して後がけで エフェクト(5)をかけたそうだ。 ドラムを叩いているのはなんと!リンゴ・スター。 リンゴは若干のオーヴァー・ダビングも行った。 ポールはこの曲を原曲のカントリー・ワルツから8ビートの軽快なフォークロック ・ナンバーへと大胆にリメイクしている。 さらに2回目のコーラス部「Que será será, what will be, will be」の後に原曲 にはないブリッジ(サビ)を新たに加筆した。 「There's a song that I sing, Autumn, winter, Summer, Spring Lalalala lalalala lala lalalala」の部分がそうだ。 B♭からD♭に転調しFで終わらせまたB♭に戻るみごとな流れである。 (カポを付けた状態だとAからCに転調しEで終わりまたAに戻る) 原曲とは違うイントロを作り、エンディングにも「Sing a song, sing along. Sing a song with me」という一節を加えた。 これがまるで最初からあるように実にぴったりと収まっているのだ。 中学生だった僕はドリス・デイの原曲より先にメリー版の「ケ・セラ・セラ」を 聴いたので、そういう曲なんだと思っていた。 ポールの天才たる所以だろう。