2015年2月7日土曜日

MTV時代の申し子。


1980年代前半ニューロマンティックと呼ばれた英国ロックの最も成功した
バンドがデュラン・デュランだ。

重厚かつ派手で切れのいいエレクトリック・ダンスミュージック。

メンバーがヴジュアル系だったことに加え、MTVブームを先取りした斬新な
PV(プロモーションビデオ)で一躍人気が出た。

僕は初来日の時、武道館に見に行ったのだが周りは黒い服の女の子たちが
キャーキャー騒いでて、なんか場違いな思いをしたものだ。

PVの映像を手がけたのはラッセル・マルケイ監督。
アーティスティックな映像美、動きの速いカメラワーク、クレーンの多用、
分割画面、早いカット割り、などそれまでにない手法で独自の映像作品を
生み出しMTVアワードを受賞している。

当時はビデオデッキが一般家庭にも普及し始め、26インチの大型ブラウン管
モニターやレーザーディスク、β Hi-Fi、VHS Hi-Fiも出た頃である。
つまり音楽を目と耳で楽しむ環境ができあがりつつあったということだ。

カフェバー、家電量販店の店頭、街頭ビジョン、展示会などでは見栄えが
よく人を惹き付けるデュラン・デュランのPVが流れた。


いったい何回見ただろう?
コーラス部のリフレインの「Please Please Tell Me Now」で憶えてる人が
多いけど、本当の曲名は「Is There Something I Should Know?」。



ライブの映像も徹底した後撮りで丁寧な編集がされている。
ステージではカメラの存在がオーディエンスにとっては邪魔になるため、
決まったアングルの絵しか撮れない舞台後方のドラムやキーボードなどは
本番とは別に寄りのカットを撮ってそれを加え臨場感ある作品にしている。
画面を斜めにはめ込む合成技術も当時としてはかなり高度であった。

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