2014年9月17日水曜日

愛と平和と音楽の三日間。


今年はあのウッドストック・フェスティバルから45年だそうだ。(注1)

ということで久しぶりにDVDを見た。
コンサートの模様を記録した映画で3時間を超える長編である。
公開時(1970年)はビートルズの映画「Let It Be」と同時上映だった。


サンタナ、テンイヤーズアフター、CS&Nの動いている姿は映画で初めて見た。
スライ&ザ・ファミリーストーン、ジョー・コッカーは存在すら知らなかった。

中でもカッコよかったのがワイルドなザ・フー、人が疎らになった明け方の客席
に向かってアメリカ国家を演奏する大トリのジミ・ヘンドリックスだ。(注2)








15才の少年にはものすごいインパクトだった。
そういう意味で僕らの世代にとってウッドストックの意義は大きいと思う。



DVDでは映画版にはなかった貴重なパフォーマンスが収められている。(注3)
一つはジャニス・ジョプリン。嫌いだから見ない(笑)

もう一つはジミ・ヘンドリックス。2曲追加されている。
が、映画としてはアメリカ国家を弾くジミヘンにゴミが残された会場がオーバー
ラップする絵の方が祭りの後の寂しさを感じさせて良かった。

最後のクレジットでマーティンスコセッシが編集に関わっていたのを発見。
この経験が「ラストワルツ」に活かされたわけね。


ところで僕はウッドストックのシンボルマークが好きだ。
ギターのネックに鳩がとまっているやつ。

そんなわけでGAP45周年のウッドストックTシャツを2枚買ってしまった♪(注4)

ラブ&ピース!


(注1)1969年8月の3日間NY州の広大な農場で行われた歴史的な野外コンサート。
30組以上のフォーク、ロック・アーティストが出演、約40万人の観客を集めた。
ドラッグ過剰摂取で2名が死亡、2名が出産。
アメリカのカウンターカルチャー、ヒッピームーヴメントの象徴と言われる。


↑人、人、人。。。歌ってるのはジョン・セバスチャン。
彼は歌詞を忘れてしまう。
絞りのシャツにサンダルが時代の匂いぷんぷんでいい。


イーグルスの「ホテルカリフォルニア」ではワインを注文すると「1969年以来
spritは置いていません」と断られるが、「sprit」は「酒」と「魂」の掛け言葉。
ウッドストックを最後に商業至上主義に走った音楽業界を揶揄している。


(注2)度重なる雨で中断され進行が遅れたため最終日のトリ、ジミ・ヘンドリ
ックスが登場したのは明け方。
大多数の人が帰ってしまいジミの演奏を実際に見た人は少ないそうだ。
(掲出したYouTubeの動画は映画版とは違う)


(注3)僕が持ってるDVDは2000年のディレクターズカット版。
今月(9/19)発売される40周年記念版はワッペンやらバンダナの特典がついて
(要らない)ジョーン・バエズ、ザ・フー、CSN、サンタナの未発表シーンと
インタビューが収められた豪華版らしい。

映画版では収録されなかったマウンテン、ザ・バンド、グレイトフル・デッド、
ジョニー・ウィンター、BS&Tは権利の関係で無理だったのか?

尚、ビートルズ、ドアーズ、ボブ・ディラン、レッドツェッペリン、ジェフ・
ベック、バーズ、フリーは出演を断っている。
ビートルズは「ABBEY ROAD」をレコーディング中だった。


(注4)GAP創業は1969年ヒッピームーヴメントの発祥地であるサンフランシスコ。
創業の年に開催されたウッドストックには思い入れがあるのではないだろうか。

4 件のコメント:

provia さんのコメント...

もう45年ですか。
私も歳をとるわけです(笑)

この当時「音楽専科」という雑誌で試写会招待に当選して期末試験の最中に
イイノホールまで行って見た記憶があります。
ものすごく感動しました。

私は数年までに完全版のブルーレイを買いました。
今でも「カッコイイ」ロックを聞きたいと思うとウッドストックの
サンタナ(ソウル・サクリファイス)を見ます。

マイク・シュリーブのタイコが好きで今でもコレを聞くと熱くなります。
ギターとキーボードがソロをとるようなスタイルのロックは絶滅しましたね。

ジミヘンの「アメリカ国歌」のパフォーマンスはこの時のテイクが
一番だと思ってます。

私もウッドストックのマークは好きですよ。

イエロードッグ さんのコメント...

>proviaさん

45年ですよ(笑)
あの頃は45年後も自分がCS&Nを聴いてるなんて想像できませんでした。

情報ソースが少なかった頃ですから洋楽ロックのライブの映像なんて、
感動しましたし唖然とするくらいの迫力でした。
それとヒッピーカルチャー。
「イージーライダー」と共にカルチャーショックでした。
長髪にTシャツとジーンズ、ギター、バイクだ!と思いましたね(笑)

今見ると改めて気づくこともあります。
ジョー・コッカーのバックでギターを弾いてるのは後にウィングスに加入
するヘンリー・マッカロークだとか。
ピート・タウンゼントが壊してたのはSGだったんだなとか。
ジミヘンのストラトは60年代後期の新ログでヘッドが大きいとか。
左利きのジミが右利き用ストラトを弾いてるのも(トレモロがを上のまま)
当時は気づきませんでした。
あのパフォーマンスは昔も今も変わらず圧倒的ですね。

音楽専科、ありましたね。
僕はライトミュージック、ヒットポップス、ミュージックライフでした。
試写会といえばイイノホールか読売ホールでしたよね。
昔勤めていた会社がイイノホールの隣でよくお昼を食べに行きました。

ウッドストックのマーク、いいですよね。
Tシャツは2枚ともレトロな色合いで気に入ってます。

縞梟 さんのコメント...

こんにちは。

この記事は2014年に書かれていますので、ウッドストックの会場で
生まれた子供は今年(2023年)54歳になる計算ですね。

先日、ウッドストックのアルバム・カバー写真で有名な抱き合うカップルの女性
ボビイ・ケリー・アーコラインさんが亡くなったというニュースもありました。
(このカップルは2年後に結婚されて最後まで生涯を共にしたとのことです)

私の場合は名画座で「ウッドストック」とZEPPの「永遠の詩」の
カップリングで上映していたので暇つぶしで数回見ました。

今と違って椅子が固いので長時間それも2本見るのは尻が痛くてかなりハードでした(苦笑)
(イエロードッグさんに指摘されて、ネットでThe Whoの映像を確認したら
ピート・タウンゼントさんSGでクラッシュしてました(笑)

ジェフ・ベックがウッドストックをキャンセルした理由は
同年6月のアメリカツアー中にニッキー・ホプキンスがシスコにかぶれて脱退してしまい
ベックさんは大荒れだったようですが、当のホプキンスさんは
シスコの雄、ジェファーソン・エアプレインのメンバーとして
ウッドストックにシレっと出演しているんですよね(笑)
ちなみにキャンセルとなったジェフ・ベックの代演が確かサンタナで
フィルモアのビル・グラハムによるサンタナ推しの強引な割り込みだったにせよ、
この交代劇がベックの世界進出を遅らせ、無名の新人サンタナが飛躍するという
ちょっとしたタイミングで状況が変わってしまう歴史の妙って面白いですよね。

この頃の時代と音楽(Love & Peace)を考察するのためのお薦め映画を2本ご紹介しておきます。

http://musicnightwhisper.blog.fc2.com/blog-entry-3339.html

http://musicnightwhisper.blog.fc2.com/blog-entry-5627.html

イエロードッグ さんのコメント...

縞梟 さん

当初ジェフ・ベックがブッキングされてたとは知りませんでした。
ベック・オラの頃ですね。

ビートルズにもオファーが行ったそうです。
彼らはアビイロードのレコーディング真っ最中のため断りました。

お薦め映画、ギミー・シェルターはリアルタイムで劇場で見ました。
サマー・オブ・ソウルはそもそもこういう音楽が好きではないので、
見ないと思います。