2016年10月9日日曜日

<補足>悪魔のようなあいつのファッション。

「悪魔のようなあいつ」で沢田研二が着用していた服や靴はほとんど本人の私物、
それ以外はステージ衣装として用意されたもののようだ。
ドラマのクレジットでは「衣装協力:マダム花井」になっているが、女性の出演者
の衣装を提供しているのではないかと思う。




かねてから沢田研二のファッションに対する嗅覚、目利きの鋭さ、独自のアレンジ
を加えた着こなしのカッコよさに感心し注目していた僕にとって、「悪魔のような
あいつ」は普段着の彼が観れる絶好の機会だった。

だからドラマの内容はともかく、僕たちは沢田研二がどんな格好をしてるかの方が
気になって欠かさず見ていたようなものだ。


以下、わかる範囲で挙げてみたいと思う。



<オープニング>

・白いレースのシャツ → 早川タケジ

・茶色のサスペンダー → フィルソン製?またはサープラスものではないか。
             Royal Air Force(イギリス空軍支給品)に似ている。

・ジーンズ → 不明(ベルトループ部を2段に改造、パッチワークがある)
(「魅せられた夜」のジャケットで着用しているものと同じと思われる)






・パナマ帽 → 山田帽子店オーダーメイド
(沢田研二の帽子はほとんどこの店でオーダーメイドしていた。
青山通り沿いの宮益坂上近くの店。現在も当時と同じように営業している)






・黒のロンドンブーツ → オーツカ靴店
(大塚製靴ではない。渋谷から明治通りを恵比寿方面へ、並木橋の手前の路地で
フツーのおっちゃんとおばちゃんが営業していたごくごくフツーの街の靴屋だ。
しかし足型を取って見事なロンドンブーツを作ってくれる。店内にはガロ、沢田
研二などの歌手のサインが飾ってあった。
沢田研二の黒のプレーンは当時の価格で26,000円。
国鉄の初乗り運賃が30円、喫茶店のコーヒー代が200円だった時代だから高価
だったことがよくわかると思う)



(オーツカ靴店は今でも同じ場所で営業している。
ロンドンブーツは扱っていないようだ)

沢田研二は青山のCalzeria HOSONOのロンドンブーツも愛用していた。
こちらも表参道のアトリエは今でも営業している。



<劇中・可門良の普段着>





・生成りのスタンドカラー・プルオーバーシャツ → 不明

・裾がカットオフの履き込んだジーンズ → キャントン(CANTON)
(CANTONは日本のジーンズ創世記にMcCampbell、BOBSON、BIGJOHN、
 EDWINなどとともに人気を博したジーンズ・メーカーである)


・タン色(ライトブラウン)のウエスタンブーツ → フライ(USA)
(青山のベイリーストックマンで買ったのではないだろうか)

・水牛の角のネックレス → 原宿ゴローズ(GORO’s)
(革製品のアクセサリーの店で現在も表参堂で当時と同じように営業している。
 エリック・クラプトンもここのブレスレットを愛用しているそうだ)


・ブルー地にポップなプリント・シャツ → 原宿スキャンダル




・クリーム地に大きなタッターソール柄のベスト → メンズ・ビギ


・茶系ストライプの渋いオープンカラー・シャツ
・渋いネイビー系ストライプのクレリック・スタンドカラー(白)シャツ 
 → 原宿グラス




・中盤で履いてるケミカルウォッシュのバックポケットがないベルボトム
 → ラングラー・ジャパン

・後半履いているワンウオッシュのベルボトム → リーバイス646(USA)


・「健康のためにジーンズを履きましょう」の白いTシャツ → ラングラー・
 ジャパン

・「ONE STEP FESTIVAL」の緑ロゴの白いTシャツ → 沢田研二が出演して
 いた前年郡山で開催されたワンステップ・フェスティヴァルのスタッフTシャツ。





・黒いTシャツ → 不明

・白地に赤のストライプ、赤いボタンのスタンドカラーシャツ → 不明





・クリーム地に赤いストライプのジャケット → 不明
(この人が着るとサマになるけど一歩間違うとチンドン屋だ)

・クリーム色のオープンカラーシャツ → 不明

・茶/クリームのコンビの靴 → 原宿グラスかHOSONOのオーダーだと思う。





<劇中・「日蝕」でのステージ衣装>

・レースのシャツ(2種) → 早川タケジ
・黒のレザーパンツ → 早川タケジ
(レザーパンツは沢田研二が太って履けなくなってガロの堀内護に譲られた)




・紫、黒のドレスシャツ、黒白のストライプタイ、白のツータックパンツ
 →沢田研二のステージ衣装としてデザインされたものではないか?

・白のサスペンダー → 汎用品

・黒/白のコンビの靴 → 原宿グラスかHOSONOのオーダーだと思う。
(7cmの積み革ヒールのコンビは当時はグラスでしか見たことがなかった。
 あとはHOSONOで特注したのかもしれない)



<その他>

・三億円を入れて運ぶ袋 → サープラス(米軍放出品)

・「日蝕」での弾き語りに使うギター
 a)マーティンD-45 (1970年代初期?)TKLブルーハードケース





 b)ギブソンJ-200 ブラウン (所有者不明)
 (デイヴ平尾が「長い髪の少女」を歌う時に沢田研二が弾くギター)
 c)店に置いてあるクラシックギター

・可門良の部屋のオーディオ → オンキョー

・部屋に置いてあるヘアケア、スキンケア品 → 資生堂(提供主)ブラバス



・可門良の部屋のポスター
テレキャスターを抱えたエリック・クラプトン、「フレンチ・コネクション」の
ジーン・ハックマン、サンタナ、三億円犯人モンタージュ写真などが壁と天井に
コラージュしてあった。

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