2014年10月8日水曜日

ハメルンの笛吹きが唄う。



「ハメルンの笛吹き」がドノヴァン主演で映画化されたのは1972年。
それを知ったのはたぶん音楽誌でだったと思う。ミュージックライフとか。

映画公開に合わせてFMでドノヴァンの新曲がかかった。
映画のテーマ曲として紹介されたその曲はまだタイトルがないようだった。

カセットに録音して何度も聴いた。
小鳥のさえずりをバックにドノヴァンがギター一本で弾き語りしている牧歌的
な美しい曲だった。

ギターをコピーした。歌詞も聴き取れる範囲で書きおこして練習した。
でも何か違う。歌が下手なのは仕方ないとして(笑)
ギブソンJ-45のズンという凄みのある低音が僕のヤマハでは出ないのだ。

そこでカセットレコーダーのマイクでギターの音を拾い、ステレオにつないで
低音を増幅してスピーカーから出してみた。悪くない。
次に小鳥のさえずりを入れるため明け方起きて窓を開けギターを弾いてみた。

すいぶん暇というか。。。アホなことをしてたものだ。

いつしかFMでエアチェックしたテープも行方が分らなくなった。
その後いろいろな音楽と出逢うがいつまでも心の奥であの曲が響いていた。

40年以上も経てこの音源が聴けるのはとてもうれしい。
生きててよかった。(おおげさだけど)





この曲は「Sailing Homeward」というタイトルで「Essence To Essence」
というアルバム(1973年)に収録されている。
余計なストリングスがかぶせられていてちょっと残念な出来だ。
ライブでの定番曲にもなっている。

僕が昔聴いた映画ヴァージョンは正式にリリースされた「Sailing Homeward」
と比べるといくつかの違いがある。

1)冒頭の歌詞はSailing HomewardではなくRiding Homewardである。
2)ヴァース1と2の後、続けてまたヴァース1と2が歌われる。
3)サビは最後で、ラララリラ♪と歌われフェイドアウトする。
(この時点で歌詞ができていなかったのか?アウトロと位置づけてたのか?)
4)全編通して小鳥のさえずりのSEが入っている。
5)ストリングスなどオーバーダビングがなくギター一本の弾き語りである。

僕にとってこの曲のベストテイクは、あの頃FMから録音した小鳥がピーチク
パーチク♪さえずっている「Riding Homeward」だ。
思い入れもある。それにあらがえないような不思議な魔力があるのだ。

「ハメルンの笛吹き」の映画はいまだに見ていない。
日本語字幕入りのDVDが発売されるのを心待ちにしているのだが。

6 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

いい曲で、またお気に入りが増えてしまいました。
冒頭のまるでベースを弾いいるようなギターの響きがいきなり心に入り込んできました。
シンプルなアルペジオが美しく、時々入る重いベース音が効いていて、それと反する
全体を通して高い小鳥のさえずりが色を添えて空間の広がりを感じます。

というのも、我が家の庭では、これ以上の大勢に鳥たちが、
実ににぎやかにさえずっていて、あの声はうちのすぐ庭先から聞こえてくるけど、
今の声は、少し離れた高い木の上からだとか、いろんな角度から、高さから、
聞えてくるので、大きな丸い空間を感じます。
こんな感じですので、夏の終わりの虫の鳴き声から始まって、
まだしばらくは、Water is の録音は無理そうですね(笑)

イエロードッグ さんのコメント...

>Mary Ppmさん

思ってたとおり(笑)気に入っていただけたようですね。

仰るようにズンと響く迫力のある低音と枯れた高音弦。
押し殺したような音がギブソンJ-45の魅力です。
ずっと憧れでした。
鈴鳴りのマーチンのきらびやかな音とはまた違った魅力です。

ドノヴァンは小鳥やカモメの声がSEで入ってる曲が多いのですが、
このヴァージョンは全編通して入っててそれがまたいいんです。

後にSailing Homewardと改められたヴァージョンのライブです。
この時使ってるのがチェリーレッドのJ-45です。
https://www.youtube.com/watch?v=VAoZ59dcTeY

これは翌年のライブ。
この前に愛器J-45が盗まれてしまいます。
替わりのサイケなギターはトニーゼマティスのオーダーメイド。
https://www.youtube.com/watch?v=XnjhmoiIXPc

ギターのコードです。
https://ja.scribd.com/doc/137903328/Sailing-Homeward-Guitar
ややこしいコードネームが出て来ますがそんなに難しくないです。

我が家の前では今ヒヨドリとムクドリが大騒ぎしてます。
カラスもうるさくてこれは録音の時入ると困りますねー(笑)
The Water Is Wideは11月に入ってからでしょうか。
12月のライブの練習と重なりませんか?

Unknown さんのコメント...

イエロードッグさんは、私の好みの曲を良くご存知のようで(笑)
早速、コード譜をありがとうございました。
すぐに、自分用のコード譜を作成してプリントしましたよ。
概ね難しいコードがなかったので、取り組みやすくて助かりますし、
歌も覚えやすし、今日は、この曲をずっと流しながら過ごしていました。
ふたつ分からないコードがありました。

B♭maj7+11
Badd11

このアルペジオなら弾けそうだし、弾き語りするのが楽しみです♪

イエロードッグ さんのコメント...

>Mary Ppmさん

さっそくレパートリーに加えてくださってありがとうございます。
大好きな曲なのでMary Ppmさんの歌が楽しみです。

分りにくいコードはチュートリアルを作ってYouTubeにアップするか
コードのダイアグラムを作るかしますね。
しばらくお待ちください。

探したらこんなのを見つけました。
http://www.rittor-music.co.jp/app/shibanzukun/mychordbook.html
使えそうです。PDFで保存できないのが難点ですが。
スクリーンショットでは残せます。

簡易版でこういうのもあります。
http://www.rittor-music.co.jp/app/shibanzukun/simplechordbook.html
コードネームを入れるとコードポジションが表示されて便利です。
試しにB♭maj7+11→B♭△j7(#11)でやってみましたがドノヴァン
が押さえてるのと同じものは出ませんでした。

Unknown さんのコメント...

面白いサイトをご紹介くださってありがとうございます。
使い方が分かってくるまで時間が必要かもしれませんが、
コードポジションを埋めればコードが分かるって便利そう。
私には、最適なサイトのようです(笑)

イエロードッグ さんのコメント...

>Mary Ppmさん

けっこう便利ですよね。
押さえ方のコードネーム確認できてギタリストには重宝します。
ジャズやボサノヴァでは同じポジションでもテンションコード
の解釈が変わるので好きなネームを入れられるのもありがい。
コードを弾くように鳴らして音を確認できる点もうれしいです。
コード進行に沿って鳴らすと演奏の感じも掴めます。

もう一つのサイトもコードネームを入れるとポジションが出る
ので、こちらも使い勝手がよさそうです。