2015年3月19日木曜日

完璧と言えるスタジオ・ミュージシャンのユニット。


TOTOのベーシストだったマイク・ポーカロが亡くなった。
天才ドラマーのジェフに次いでポーカロ3兄弟のうち二人がいなくなったわけだ。

もっとも僕はデヴィッド・ハンゲイトがベースを弾いていた初期のTOTOを好ん
で聴いていたので、マイク・ポーカロのことはよく知らない。


TOTOは凄腕セッション・ミュージシャンの集まりで、ボズ・スキャッグスの
名盤「Silk Degrees」のバックを務めた後バンドとして活躍するようになった。
その後メンバーは何度も入れ替わっている。

TOTOのサウンドは典型的なAORで、ハードロック、フュージョン、ファンク
、プログレをうまくミックスし洗練された完成度の高いものだった。
バンド名の由来は日本の便器メーカーから取ったという説があったが、ラテン
語の「total」でどんなジャンルでも演奏できる彼らの演奏力を表している。

8ビート中心のロックに16ビートを多用したのTOTOが先駆けだしAORの代名詞
的なサウンドと言っても過言ではないと思う。
実際に1980年前後はTOTO、あるいはTOTOのメンバーは引っ張りだこで、AOR
系に限らず多くのアーティスト(歌謡曲も)にクレジットされていたものだ。





以前、僕が勤めていた会社にはレコーディングスタジオがあって、来日アーティ
ストがリハーサルに使うことも多かった。
たまたま僕が有給を取った日にTOTOが来たことを、後日ミキシングエンジニア
から教えてもらい悔しがった思い出がある。

TOTOのメンバーは一人一人コンソール・ルームに入って来て細かいリクエスト
をしていたそうで、そんなアーティストは初めてだと彼も感心していた。
音へのこだわりは並大抵ではないのである。


AORという言葉は日本ではAdult Oriented Rockと紹介されていた。
しかし本来はAlbum Oriented Rockという意味らしい。
シングルチャートではなく内容の濃いアルバムで聴かせるロックということだ。

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