TOTOのベーシストだったマイク・ポーカロが亡くなった。
天才ドラマーのジェフに次いでポーカロ3兄弟のうち二人がいなくなったわけだ。
もっとも僕はデヴィッド・ハンゲイトがベースを弾いていた初期のTOTOを好ん
で聴いていたので、マイク・ポーカロのことはよく知らない。
TOTOは凄腕セッション・ミュージシャンの集まりで、ボズ・スキャッグスの
名盤「Silk Degrees」のバックを務めた後バンドとして活躍するようになった。
その後メンバーは何度も入れ替わっている。
TOTOのサウンドは典型的なAORで、ハードロック、フュージョン、ファンク
、プログレをうまくミックスし洗練された完成度の高いものだった。
バンド名の由来は日本の便器メーカーから取ったという説があったが、ラテン
語の「total」でどんなジャンルでも演奏できる彼らの演奏力を表している。
8ビート中心のロックに16ビートを多用したのTOTOが先駆けだしAORの代名詞
的なサウンドと言っても過言ではないと思う。
実際に1980年前後はTOTO、あるいはTOTOのメンバーは引っ張りだこで、AOR
系に限らず多くのアーティスト(歌謡曲も)にクレジットされていたものだ。
以前、僕が勤めていた会社にはレコーディングスタジオがあって、来日アーティ
ストがリハーサルに使うことも多かった。
たまたま僕が有給を取った日にTOTOが来たことを、後日ミキシングエンジニア
から教えてもらい悔しがった思い出がある。
TOTOのメンバーは一人一人コンソール・ルームに入って来て細かいリクエスト
をしていたそうで、そんなアーティストは初めてだと彼も感心していた。
音へのこだわりは並大抵ではないのである。
AORという言葉は日本ではAdult Oriented Rockと紹介されていた。
しかし本来はAlbum Oriented Rockという意味らしい。
シングルチャートではなく内容の濃いアルバムで聴かせるロックということだ。
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